「パソボラ」とは、聞きなれない言葉とは思われますが、この略称は「障害者のパソコン技術向上を支援するボランティア団体」をいう。
障害者にとってパソコン技術、いわゆるIT(情報技術)は、健常者よりも必要な情報交流技術だという人がいる。自分の思うように発声できないなど手、口、耳、目などの障害でコミュニケーションが、ままならない人達にとって、デジタル技術を使って表現能力を広げることは、自立と社会参画の可能性を開く手段だというもので、反面、IT時代は障害者の情報弱者を生み出す恐れも指摘されている。
私たちのグループ「しずおかパソコンボランティアねっと」は、新時代を切開く情報技術を通し障害者を支援しようと、1997年8月発足したIT関連の技術者集団である。
設立の発端はインターネット仲間が集り、まず肢体不自由児施設「伊豆医療福祉センター」で支援を始め、やがてウエブサイトとメーリングリストで組織を拡大し県中部、西部地区と支援の輪が広がった。
私たちの活動は
★ 障害者への自宅訪問で技術相談、機器・ネット接続設定など
★ 養護学校などでの児童生徒の講習
★ 障害者向けのパソコン体験会
★ 公共団体障害者パソコン教室の協力
などが主な事業である。
現在の会員数は、54名(2002/08現在)でメーリングリストを通し」、支援情報、結果報告、IT情報交換などをしている。
<2001年の活動実績>
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支援 |
在宅支援 |
講習会支援 |
件数 |
30 |
25 |
5 |
回数 |
50 |
31 |
19 |
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微力なグループだが、さらに発展するには悩みも多い。
- 会員の多くが現役で、休日の活動が中心であり、時間的余裕のあるシニア会員等の拡充
- 財政的基盤が弱く、多くは会員の手弁当で活動しており、賛助会員制の拡充が望まれる。
なにはともあれ、会員たちは、ボランティアを楽しみながら活躍しており、障害者支援ばかりでなく、ボランティア団体のIT関連相談、支援にも応じていることを報告したい。